超能力者も恋をする
アパートへは加藤先輩の車で向かった。先輩の家からは車で1時間位かかり、その間いろいろ詳しく話を聞いた。

妹さんは名前は美弥さんといって、8歳下の21歳だそうで、今はフリーターをしながら彼氏と同棲中だそうだ。
勤務先には、体調不良でしばらく欠勤させて欲しいと連絡が数日前にあって、それから欠勤してるそうだ。

他、心当たりのありそうな友達にもお母さんと彼氏さんが聞いて回ったけれど、皆知らなくて手がかりは無かった。

「末っ子の女の子で、小さい頃は結構甘やかされてて、嫌な事があるとよく近所の公園の遊具の中に隠れていたりしたんだよ。
大きくなってからもその癖は変わらないで、プチ家出で2.3日友達の家に家出したりはあったんだけど、こう一週間も連絡無しにってのは無かったからちょっと心配で…。恥ずかしい話してごめんな。」

先輩は話しながら力無く笑った。恥ずかしいなんて言ってるけれど、心の中はすごく心配してるのだろう。
何事もなく見つかればいいのだけれど…。

程なくして妹さんたちのアパートに着いた。
「さ、着いた。たぶん彼氏がいると思うからちょっと話しながら、間宮は妹の物を触って見てくれるか？彼氏には見えないように俺も協力するから。」
「はい、わかりました。頑張ります。」

いざアパートに着くと一気に緊張してきた。
本当に久しぶりにサイコメトリーの力を使うからちゃんと読み取れるか不安でいっぱいだ。
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