赦せないあいつと大人の恋をして
堕天使
俯いて泣きそうな顔をしていた彩花が顔を上げて言った。
「これからも、きょうみたいに会えば……。私が雅也に知られたくない事、何もかも黙っててくれるの?」
「交換条件ってやつ? どうしようかな。Gカップは捨て難いけど」
「何度でも抱きたいって言ったじゃない」
「ベッドで抱かれながら言われた事は信じない方が良いと思うよ。その時の気分を高めるための半分は嘘みたいなもんだから」
「嘘? 嘘だって言うの?」
「そうだよ。雅兄は言わないの? そういう甘い嘘」
「雅也は嘘は吐かないわ」
「あぁ、俺は今まで一度も彩花に嘘は吐いてないよ」
知らない内に雅也は部屋に入って来て居た。立ったままで彩花を見下ろしながら
「でも、お前は平気で嘘を吐いていたんだな。俺が馬鹿だったよ。克彦とも関係あるのか? どうなんだ。正直に言えよ」
「何にもないわ。雅也、信じて……」
「雅兄、聞いてたの? 鍵は?」
「彩花が眠ってるといけないと思ってフロントでスペアを借りた。彩花、きょうが俺たちにとって、どういう日なのか分かってるのか? ……返事も出来ないのか。何とか言ったらどうだ……」
雅也の声は感情を抑えて酷く冷静だった。
「僕が話すよ。彩花とは昔、合コンで会って、そのまま朝まで過ごした。東京では、それっきりだった。僕は昨夜から、このホテルに泊まってた。昼食にしようと歩いてたら、彩花が居た。旅行で友達と来てるって。昼ご飯を付き合って貰った。その後、部屋に誘ったら付いて来た。後は想像に任せるよ。二人で昔話をしてた訳じゃないのは確かだ」
「そうか。分かった。克彦は食事会に行け。彩花は、きょうは体調が悪くて失礼させるから。親父とお袋には適当に病状を話しておいてくれ。俺は看病するからと」
「分かったよ。じゃあ彩花さん、お大事に……。たぶん二度と会う事はないだろうと思うけどね」
「克彦、俺は、お前を一発くらい殴るべきなのかな? それとも感謝すべきか?」
「さぁ、どっちでも。雅兄の好きな方でいいよ」
克彦は笑顔で、そのまま部屋から出て行った。
「これからも、きょうみたいに会えば……。私が雅也に知られたくない事、何もかも黙っててくれるの?」
「交換条件ってやつ? どうしようかな。Gカップは捨て難いけど」
「何度でも抱きたいって言ったじゃない」
「ベッドで抱かれながら言われた事は信じない方が良いと思うよ。その時の気分を高めるための半分は嘘みたいなもんだから」
「嘘? 嘘だって言うの?」
「そうだよ。雅兄は言わないの? そういう甘い嘘」
「雅也は嘘は吐かないわ」
「あぁ、俺は今まで一度も彩花に嘘は吐いてないよ」
知らない内に雅也は部屋に入って来て居た。立ったままで彩花を見下ろしながら
「でも、お前は平気で嘘を吐いていたんだな。俺が馬鹿だったよ。克彦とも関係あるのか? どうなんだ。正直に言えよ」
「何にもないわ。雅也、信じて……」
「雅兄、聞いてたの? 鍵は?」
「彩花が眠ってるといけないと思ってフロントでスペアを借りた。彩花、きょうが俺たちにとって、どういう日なのか分かってるのか? ……返事も出来ないのか。何とか言ったらどうだ……」
雅也の声は感情を抑えて酷く冷静だった。
「僕が話すよ。彩花とは昔、合コンで会って、そのまま朝まで過ごした。東京では、それっきりだった。僕は昨夜から、このホテルに泊まってた。昼食にしようと歩いてたら、彩花が居た。旅行で友達と来てるって。昼ご飯を付き合って貰った。その後、部屋に誘ったら付いて来た。後は想像に任せるよ。二人で昔話をしてた訳じゃないのは確かだ」
「そうか。分かった。克彦は食事会に行け。彩花は、きょうは体調が悪くて失礼させるから。親父とお袋には適当に病状を話しておいてくれ。俺は看病するからと」
「分かったよ。じゃあ彩花さん、お大事に……。たぶん二度と会う事はないだろうと思うけどね」
「克彦、俺は、お前を一発くらい殴るべきなのかな? それとも感謝すべきか?」
「さぁ、どっちでも。雅兄の好きな方でいいよ」
克彦は笑顔で、そのまま部屋から出て行った。