メシトモ!
「もういいよ。一生下手くそな絵を描いて生きていくから。私は画家でもデザイナーでもないし」
「ああ、笑いすぎた。僕、トイレ行ってくる」
トイレへ行った佐々木さんを待っている間に、メモ帳とボールペンをしまい、割り勘の計算をしていた。
そのとき、女の人が佐々木さんの座っていたイスにぶつかった。その反動で佐々木さんの鞄が床に落ちてしまった。
「あ、ごめんなさい」
「大丈夫ですよ」
落ちたものをさっと拾って、女性に言った。女性はもう一度「すみません」と言ってレジの方へ行った。
鞄から出てしまったものをテーブルの上に置いた。
落ちたせいだろう、デザイン関係の本のカバーがずれていた。そのカバーを直そうとしたとき、間からなにかがはらはらと落ちた。
それを拾い上げた。私の手の中にあったものは写真だった。今より少し若い佐々木さんと優しそうに微笑む小柄な女性が写っていた。
もしかして佐々木さんの彼女。だめだ、人のプライバシーだ。
写真を本の間に挟んで、カバーも元に戻した。
「ああ、笑いすぎた。僕、トイレ行ってくる」
トイレへ行った佐々木さんを待っている間に、メモ帳とボールペンをしまい、割り勘の計算をしていた。
そのとき、女の人が佐々木さんの座っていたイスにぶつかった。その反動で佐々木さんの鞄が床に落ちてしまった。
「あ、ごめんなさい」
「大丈夫ですよ」
落ちたものをさっと拾って、女性に言った。女性はもう一度「すみません」と言ってレジの方へ行った。
鞄から出てしまったものをテーブルの上に置いた。
落ちたせいだろう、デザイン関係の本のカバーがずれていた。そのカバーを直そうとしたとき、間からなにかがはらはらと落ちた。
それを拾い上げた。私の手の中にあったものは写真だった。今より少し若い佐々木さんと優しそうに微笑む小柄な女性が写っていた。
もしかして佐々木さんの彼女。だめだ、人のプライバシーだ。
写真を本の間に挟んで、カバーも元に戻した。