メシトモ!
ローテーブルの上に置かれている本に見覚えがあった。あの写真が挟まっていた本だ。表紙には付せんが貼ってあった。
『直接、お返しできずすみません。すごく参考になりました。ありがとうございます。 杉山涼太』
そんなことが比較的まともな字で書かれていた。
本を手に取り、パラパラとページを捲ってみる。あのときのように写真が落ちてくることはなかった。
当たり前だ。人に貸す本に写真を挟んだままにしておくことなんてない。もし、またあの写真を見たら、私はなにを思うのだろう。
「え? 写真がどうかした?」
「私、なにか言った?」
「うん、写真って」
考え事が口から出ていた。こっちを見ている涼太を適当にごまかす。
「涼太の人生初モデルのときの写真を先月もらったんだよね。最近、忙しくて見せてあげるのを忘れてた。見たい?」
涼太の顔がみるみる赤くなり、ものすごい勢いで「絶対見ない、そんなの捨てろ!」と拒否された。
「そう。見たくないなら、それでいいけど、せっかくもらったのに捨てるなんてしないわよ。お姉ちゃんがしっかり保存しておくから」
『直接、お返しできずすみません。すごく参考になりました。ありがとうございます。 杉山涼太』
そんなことが比較的まともな字で書かれていた。
本を手に取り、パラパラとページを捲ってみる。あのときのように写真が落ちてくることはなかった。
当たり前だ。人に貸す本に写真を挟んだままにしておくことなんてない。もし、またあの写真を見たら、私はなにを思うのだろう。
「え? 写真がどうかした?」
「私、なにか言った?」
「うん、写真って」
考え事が口から出ていた。こっちを見ている涼太を適当にごまかす。
「涼太の人生初モデルのときの写真を先月もらったんだよね。最近、忙しくて見せてあげるのを忘れてた。見たい?」
涼太の顔がみるみる赤くなり、ものすごい勢いで「絶対見ない、そんなの捨てろ!」と拒否された。
「そう。見たくないなら、それでいいけど、せっかくもらったのに捨てるなんてしないわよ。お姉ちゃんがしっかり保存しておくから」