メシトモ!
 会わないで済んでいることに、ほっとしてしまう自分もいて嫌だな。なんか全然、眠れないし。

 結局、昼寝はやめて起き上った。目の前にあるテーブルを見れば、本が目に入る。

 よし、メールするか。

《明日の夜、夕飯食べにいきませんか?》

 いつも通りのメールを打って送信する。忙しいみたいだから断られるかも知れないけれど、それならそれで仕方がない。

 家でだらだらとごろごろを繰り返して、夕飯を食べ、シャワーを浴び、ベッドに横になったときにスマホが鳴った。

「杉山さん、今いい?」

「うん」

「明日、ちょうど午後の打ち合わせがなくなって、時間が空いたんだ。夕飯行こう」

「うん、じゃあ明日」

 電話を切って、ベッドにもぐり天井を見つめた。そして目をゆっくり閉じた。

「杉山さん」

 佐々木さんと待ち合わせ場所に立っていると、佐々木さんが小走りでこっちへ来た。

「久しぶりだね、佐々木さん」
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