メシトモ!
「私の名刺も。杉山と申します」
「これはご丁寧にありがとうございます」
名刺を見ながら佐々木さんは「ホテルのレストランで働いているんですね」と言った。
「はい。昔から人と接するのが好きだったので」
「好きなものや好きなことを職業にできるって、嬉しいですよね」
「そうですね。佐々木さんも昔からデザイナーになりたかったんですか?」
「そう。ウェディングドレスのデザイナーになったのは自分でも意外だったけど」と言って、佐々木さんは遠くを見つめた。
別のものをデザインしたかったんだろうか。一瞬、聞こうかとも思ったけれど、ほぼ初対面の私があれこれ聞いていい訳でもない。
「そうなんですか」と、当たり障りのない相槌を打つ。そして糸が引かないように気をつけながらオクラ納豆を食べた。
「あの、そのビール、なんですか?」
オクラ納豆が食べ終わるころ、私のビールを見つめながら佐々木さんが聞いてきた。箸を口と小鉢の間でひかえめに回して糸を切り、ねばっていないことを確認してから答えた。
「これはご丁寧にありがとうございます」
名刺を見ながら佐々木さんは「ホテルのレストランで働いているんですね」と言った。
「はい。昔から人と接するのが好きだったので」
「好きなものや好きなことを職業にできるって、嬉しいですよね」
「そうですね。佐々木さんも昔からデザイナーになりたかったんですか?」
「そう。ウェディングドレスのデザイナーになったのは自分でも意外だったけど」と言って、佐々木さんは遠くを見つめた。
別のものをデザインしたかったんだろうか。一瞬、聞こうかとも思ったけれど、ほぼ初対面の私があれこれ聞いていい訳でもない。
「そうなんですか」と、当たり障りのない相槌を打つ。そして糸が引かないように気をつけながらオクラ納豆を食べた。
「あの、そのビール、なんですか?」
オクラ納豆が食べ終わるころ、私のビールを見つめながら佐々木さんが聞いてきた。箸を口と小鉢の間でひかえめに回して糸を切り、ねばっていないことを確認してから答えた。