メシトモ!
「よっかた。元気出たみたいだね」

 佐々木さんが鉄板の空いている部分でカレーお好み焼きを作りながら言った。

「あの……」

「涼太君からのメールでね。最近、元気がないって」

「あの子、そんなことを」

「うん。僕も同じこと思っていたから。この前に会ったときは疲れてるって感じだったけど、ここ最近は元気がないって感じかな。メールや電話での感じで思った」

 どうして私は自分の感情を隠すのが下手なんだろう 昨日は加絵にも心配された。

 私はお箸と取り皿を置いて、お好み焼きを作る佐々木さんの手元に視線を落とした。

「それで涼太君に、今度会うときは屋台で出てくるような粉もの料理かラーメンに連れて行ってあげてくれませんかって言われたんだ」

「じゃあ、今日お好み焼きが食べたいって、言ったのは私のため?」

「それもあるけど、純粋に僕が食べたかったんだ」

 カレーお好み焼きの片面が焼き上げるのを待つ間、佐々木さんはお好み焼きを頬張る。
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