メシトモ!
「杉山さん」

 呼ばれたほうを向くと、佐々木さんが床に正座をしていた。

「なにしてるの?」

「本当にすみませんでした」

 佐々木さんは所謂土下座をしている。

「そんなことしないで」

 ソファから降りて、佐々木さんの目の前に座った。

「いや、本当にごめん」

「あのさ、記憶は全部あるの?」

「だいたいは。飛んでる部分もあるけど」

「じゃあ、寝室に入ったあとの記憶も?」

「はい。本当にすみません」

「もういいから。酔っ払いのちょっとした悪戯ぐらいにしか思ってないから」

 そう言っても佐々木さんの中では、うまく消化できていないみたいだ。そういう真面目な性格だから仕方がないのだろけど。

「佐々木さん、二日酔いはないの?」

「ああ、僕、二日酔いはないタイプだから」
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