メシトモ！
　高校生みたいな発想で自分が恥ずかしくなる。こういった自分の中で起きている感情なら、自分で折り合いをつけるからいい。

　最近はまた別の問題が発生している。それは佐々木さんからの食事のお誘いや電話の量が増えた。

　今までは二週間に一回くらいの頻度で取っていた連絡が、週に二回くらいある。

もちろん、電話のたびに食事に行こうと言われるわけではないけれど、電話の用件が、なんとなく話がしたくて、なんだ。

　これはまるで恋人ではないか。もう私の頭は限界です。この気持ちをどうしていいのか決めることすらできないんだから。

　十一月に入り、コートやマフラーが必要になってくる季節。早いところではクリスマスツリーが飾ってある場所もある。

　一日の仕事疲れをお風呂で癒し、自作の鼻歌を歌いながらスマホを弄っていた。

「ふぁあーおー」

　突然の佐々木さんからの着信に驚いて、謎の声を発してしまった。息を吐き出して、気持ちを落ち着けてから通話ボタンを押した。

「杉山さん、夜遅くにごめんね。この前話していたお店、予約取れたよ」

「本当？　なかなか予約が取れないって友だちも言っていたから諦めてたんだよね」
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