メシトモ!
五種のパスタにセットでついてくるコーヒーを飲みながら、外の景色を眺めた。
ここのお店の前には大きな総合公園があって、植物がよく見える。春先や初夏に来たら青々とした景色が楽しめただろうな。今は紅葉の時期も終わってしまし、茶色くなった葉っぱばかりが目についた。
「杉山さん、ちょっと話してもいいかな」
「うん、なにを?」
「僕の以前付き合っていた人のこと」
佐々木さんが酔っぱらった日以来、話題に上がることのなかった人。ここで話すということは、佐々木さんの中でなにかが変わったのかもしれない。
「あの日から、杉山さんは彼女のことなにも聞かないよね」
「だって、忘れるのが約束だったから。忘れていることを聞くことはできないよ」
「約束をずっと守ってくれてありがとう。あの日、杉山さんに全部話したら、すごくすっきりした。彼女と別れた理由とか、友だちにも言ってないんだ。話すのが怖くて。僕が弱かったのがいけないとか、彼女が最低だとか、そう言う言葉を聞くのも当時は嫌で。時間が経てば、今更そんな話をする気にもなれないし」
コーヒーに角砂糖を入れて、ゆっくりかき回しながら話しを続ける佐々木さんを見つめた。
ここのお店の前には大きな総合公園があって、植物がよく見える。春先や初夏に来たら青々とした景色が楽しめただろうな。今は紅葉の時期も終わってしまし、茶色くなった葉っぱばかりが目についた。
「杉山さん、ちょっと話してもいいかな」
「うん、なにを?」
「僕の以前付き合っていた人のこと」
佐々木さんが酔っぱらった日以来、話題に上がることのなかった人。ここで話すということは、佐々木さんの中でなにかが変わったのかもしれない。
「あの日から、杉山さんは彼女のことなにも聞かないよね」
「だって、忘れるのが約束だったから。忘れていることを聞くことはできないよ」
「約束をずっと守ってくれてありがとう。あの日、杉山さんに全部話したら、すごくすっきりした。彼女と別れた理由とか、友だちにも言ってないんだ。話すのが怖くて。僕が弱かったのがいけないとか、彼女が最低だとか、そう言う言葉を聞くのも当時は嫌で。時間が経てば、今更そんな話をする気にもなれないし」
コーヒーに角砂糖を入れて、ゆっくりかき回しながら話しを続ける佐々木さんを見つめた。