メシトモ!
 二人揃って軽く息を吐き出して、お茶を飲んだ。

 私が「食べましょうか?」と言ってスプーンを持つと、同じようにスプーンを持った佐々木さんが「ですね」と言った。

 あんこと寒天を口に入れると、思っていた以上に冷たかった。もしかしたら笑ったせいで体温が少し上がったのかもしれない。いや、アルコールのせいかもしれない。どっちにしても冷たくて美味しい。

「うん、あんこと黒蜜は美味しい」
「佐々木さん、まだそれを言いますか?」
「純粋な感想だよ」
「確かに美味しいですけど」

「でも、あんこと黒蜜だけだとダメだよね」
「はい。それは絶対です」

 私たちの中で、あんみつのあんこと黒蜜はとても美味しいけれど、寒天とアイスがなければ成り立たないという結論で終わった。

 あんみつもアルコールもすべてが私たちの胃へと収まり、目の前には空の食器しか存在しない。

「僕はこれで帰るけれど、杉山さんはどうする?」
「私もこれで帰ります」

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