メシトモ!
「いや、でも」
「本当にいいですから。その代わり、今度食事奢ってください」
「ああ。美味い釜飯屋に連れっていってやる」
「本当ですか? 楽しみにしています」と言うと、近藤さんは軽く微笑み、スッタフ専用のエレベータの方へと歩き出した。
近藤さんとは先輩後輩として変わらない関係が続いている。
あの告白を断った次の日、近藤さんと顔を合わせるのが不安だった。ちゃんと変わらずに接することができるかどうかわからなかった。
不安は近藤さんによって簡単に飛んでいった。いつもと変わらぬ態度で「おはよう。今日もよろしく」と言われたのだ。そのおかげで、こうして一緒に仕事ができている。
◆◆◆
今年も残り三日となった。クリスマスムード全開だったはずの街並みも、今やお正月ムードだ。うちのホテルもクリスマスツリーは二六日に撤去され、そこには立派な門松と松竹梅を使った生け花が飾られている。
今日の昼休みにスマホを買い、試し撮りとして門松を撮った。人の居ないエントランスホールに空しくシャッター音が響いた。
「本当にいいですから。その代わり、今度食事奢ってください」
「ああ。美味い釜飯屋に連れっていってやる」
「本当ですか? 楽しみにしています」と言うと、近藤さんは軽く微笑み、スッタフ専用のエレベータの方へと歩き出した。
近藤さんとは先輩後輩として変わらない関係が続いている。
あの告白を断った次の日、近藤さんと顔を合わせるのが不安だった。ちゃんと変わらずに接することができるかどうかわからなかった。
不安は近藤さんによって簡単に飛んでいった。いつもと変わらぬ態度で「おはよう。今日もよろしく」と言われたのだ。そのおかげで、こうして一緒に仕事ができている。
◆◆◆
今年も残り三日となった。クリスマスムード全開だったはずの街並みも、今やお正月ムードだ。うちのホテルもクリスマスツリーは二六日に撤去され、そこには立派な門松と松竹梅を使った生け花が飾られている。
今日の昼休みにスマホを買い、試し撮りとして門松を撮った。人の居ないエントランスホールに空しくシャッター音が響いた。