メシトモ!
こうなると片づけがメインとなり、少し肩の力を抜くことができる。それでも食事中のお客様が最優先だ。人が減ると食器の片づける音が耳に付きやすくなる。不快にならないように気を付けながらお皿を回収する。
すべてのお客様が帰ると、スタッフの顔に疲労の色がすっと現れる。疲れたな、と思う。それでも会場を見ればやることはたくさん残っている。ビュッフェコーナーの片づけ、グラス、お皿、カトラリーの回収、テーブルクロスを外し、テーブルをすべて拭く。明日の朝、使う予定のないテーブルやイスをしまって、やっと仕事が終わる。
重くなった足を引きずりながら、更衣室に行き、素早く着替えた。
明日は休み。今日は早く帰って、すぐに寝る。そして明日は朝寝坊だ。予定ともいえない予定を考えながらホテルを出た。雪はもう止んでいた。積もるような雪ではなかったから、路面は雨が降ったあと同じようにただ濡れていた。
空を見上げたとき、ヴェールのことを思い出した。すると無性にお汁粉が飲みたくなった。遠回りになるのに、わざわざ非常階段近くの自動販売機にまで来てしまった。缶のお汁粉なんて、コンビニでも、駅の売店でも、どこの自動販売機でも売っているのに。小銭を入れながら、あの男性を思い出した。どこかでちょっとだけ期待していた、また会えるんじゃないかって。こんな時間に居るはずないのに。
「あっ、お汁粉売り切れだし」
すべてのお客様が帰ると、スタッフの顔に疲労の色がすっと現れる。疲れたな、と思う。それでも会場を見ればやることはたくさん残っている。ビュッフェコーナーの片づけ、グラス、お皿、カトラリーの回収、テーブルクロスを外し、テーブルをすべて拭く。明日の朝、使う予定のないテーブルやイスをしまって、やっと仕事が終わる。
重くなった足を引きずりながら、更衣室に行き、素早く着替えた。
明日は休み。今日は早く帰って、すぐに寝る。そして明日は朝寝坊だ。予定ともいえない予定を考えながらホテルを出た。雪はもう止んでいた。積もるような雪ではなかったから、路面は雨が降ったあと同じようにただ濡れていた。
空を見上げたとき、ヴェールのことを思い出した。すると無性にお汁粉が飲みたくなった。遠回りになるのに、わざわざ非常階段近くの自動販売機にまで来てしまった。缶のお汁粉なんて、コンビニでも、駅の売店でも、どこの自動販売機でも売っているのに。小銭を入れながら、あの男性を思い出した。どこかでちょっとだけ期待していた、また会えるんじゃないかって。こんな時間に居るはずないのに。
「あっ、お汁粉売り切れだし」