未知の世界3

うーーーーーあったかい。




なんて気持ちいいんだろう。




でも、ちょっとお腹の傷が痛い。




実は私、まだ傷を確認していない。




以前にも手術して傷があるんだけど、その時もなかなか見られずにいた。




退院後は怖くてシャワーばかりしてたから、見たときにはすっかり傷は治ってた。




見ようか、、、、見るのをやめようか、、、、




湯船に使って痛いんだから、一度確認した方がいいよね。。。。。




なんて考えていると、




「傷は大丈夫か?」



と幸治さんが言う。




またもどうしてわかったのかな。




「痛むんだろ?ちょっと腰掛けて。」




と言い、私は体を持ち上げ、湯船の中にある岩に私を座らせた。



へ?



胸が丸見えになって恥ずかしいんですけど。




下半身は見られてないからいいけど。




幸治さんは右手で私のへその周りにそっと手を添えて、覗き込むように私の下腹部に目を向けている。




ジッと見つめるその顔を見ていると、ギュッと抱きしめたくなる。




そんなことを考えていると、




「ん。大丈夫そうだな。」




と言われ我に返った。




「ありがとう、、、ございます。」




私は恥ずかしくて、すぐに湯船に浸かった。





まだ傷は見たくない。



怖いもん。



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