未知の世界3

「結構食べたな。」




私が食事を終えて、フロントに片付けてもらうように電話をしたあと、幸治さんは私の食べた後をみて、つぶやいた。




「美味しくて、つい。」




食べ過ぎてお腹がぽっこり出てきてしまった。




妊婦さんのようなお腹を撫でていると、




「出たな。」




とボソッと言いながら幸治さんがニヤッと顔を緩めた。



恥ずかしい、幸治さんに、太ったと思われた。



「そのくらい腹が出たほうが健康的でいいぞ。」



そして、考えていることを言い当てられる。。。。。




そんなことを言いながら、私のお腹に幸治さんの手が伸びてきた。



え?



と今日はこれで何回目の驚きだろうなんて、考えながらも幸治さんにさすられていると、胸の高鳴りがおさまらない。




男性に触られることが怖くて仕方なかったのに、幸治さんだけは別。




胸がすくむような気分。




足がすくむんじゃなくて、胸がすくむ。




こんな言葉あるのかな。胸がすくむって。。。。。




驚きながらも嫌ではなく、この幸治さんの手を払い除けたくない。




すると、





「妊娠5ヶ月とみた。」





とニヤッと私を見上げえる。




私は、今日で二度目。鋭い二重瞼の瞳に吸い込まれ、厳格な雰囲気がありながらも笑うと甘くなるこのあなたの顔を抱きしめたい。




そんなことを思っているだけと、心に言い聞かせていたのに、気づくと私は、幸治さんの頭を抱え込んで抱きしめていた。
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