未知の世界3
独り
再び目を開けると、私の口にはマスクがされていた。
さっき目を開けた時とは違い、体がだるい。
熱があるみたい。
最近、発作のあとは、いつも熱を出すようになった。
瞼を開けるのがやっと。
だるいな。
左の頬が痛い。
マスクのゴムが当たるから、そこが尚更痛い。
だるさで重くなった体を動かすのは辛いけど、右手を上げて、マスクを下げる。
ふぅ~、外してる方が楽なんて、酸素マスクの意味がない。
と思うと、少しおかしくて笑えてきた。
笑ったあとは、妙な空虚を感じて、寂しくなった。
一番心のよりどころにしてきた幸治さんにまで嫌われてしまった。
それどころか、自分から幸治さんを嫌うようなことを言ってしまい、また行動にでちゃった。
本当は、そばにいて欲しいのに。
あの時は近寄られるだけで、怖かった。
この先もまた幸治さんを見て、怖がるのかな、私。