未知の世界3
リビングに行くとソファには進藤先生が、机の上に救急セットを開いて待っていた。
「へっ?」
まさか、、、またここで。
「はい、ここへどうぞ。」
と進藤先生が私にソファに座るように言う。
はぁ。
と心の中でため息をついても逃げられない。
「ため息なんかついてないで、早くソファに座りなさい。」
「えっ?」
「かな、ため息がいつも漏れてる。」
うそっ!
「本当だよ。ため息ついてくれるから、かなちゃんの嫌な治療がよくわかるよ。」
なにっ!?
「ため息、、、心の中でしてたつもりが、、、ごめんなさい。」
「気にしてないから座って。」
と言われて進藤先生のそばに座ると、足を先生の膝に置くように進藤先生に引っ張られた。
先生が消毒液をつけた綿をピンセットで持って、私の膝に近づける。
「痛いーーー。」
「かなちゃん、まだ傷に触れてもないから。」
「かな、暴れるようなら抑えるぞ。」
「大人しくします。」
と言った瞬間っ!
いったーーーーーい!
痛い!
「あーあ、グジュグジュに膿んでるね。しっかり消毒しとくね。」
キャーーーーー!!!!!
はぁ、疲れた。
「お疲れ様。よく耐えたね。」
「ありがとうございました。」
あぁ、すごく疲れた。
「かな、飯できてるぞ。」
と幸治さんが私に言ってきた。
食べることよりも、もう一度寝たいな。
でも、食べないと、今日は進藤先生もいるし。
と私が進藤先生の顔をチラッと見ると、
「食欲ないんでしょ?」
と言われ、ギクリと驚いた。
「頑張って、、、、、食べます。」
「えらいえらい。」
と進藤先生に言われ、席についた。