未知の世界3
退院
「いただきます。」
と手を合わせたものの、なかなか手が進まない。
幸治さんがせっかく作ってくれたんだから、とご飯を口に入れる。
噛み続けているけど、飲み込む気になれない。
味噌汁でおかずと一緒に流し込む。
15分が経って、半分を食べ終えた。
するとソファにいた進藤先生が立ち上がり、私の席の目の前に座った。
目の前に座られたー。
これは全部食べるまで動かないぞ。
はぁ。困った。
「後半分だね。いけそうじゃない?」
いやいや、もうお腹パンパン。病院の食事はこれで完食できたくらいの少ない量だったでしょうが。
と進藤先生を見ると、
「うん!まだいけどうな顔してるね。」
って、鬼ーーーーーーーーーー!!
私は残り20分程かけてご飯をなんとか食べ終えた。
ふぅ~~~~~。
お腹いっぱい。
少し休憩してから食器を洗い、コーヒーを作って再びリビングのテーブルの席に座って、一休みした。