未知の世界3

翌日。




今日は土日でお休みだけど、昨日産まれた赤ちゃんを見に行きたくなった。



研修中の身だから、スーツで病院へ行った。




産婦人科の女性ロッカーから、研修中バッチと白衣を取り出して、新生児室へ向かった。
今日は研修中にお世話になっている先生はお休みでいないから、新生児室には入らず、廊下から赤ちゃんを見ることにした。



小さな手。小さな足。
みんな必死になって生きたいって言ってる。
ここには保育器に入った小さな命がたくさんある。
どの子もどんな将来が待っているのか。
私はこの子達の大きくなった姿を想像した。
どんな仕事について、どんな大人になるのか。
そして再びその子達が子供を産む。
そんな姿を頭で想像すると、全身に鳥肌が立った。
私が、この子達の素敵な将来を実現して見せる!
絶対に。



いろいろ考えながら廊下で赤ちゃん見ていると、




「かな?」



声がした。
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