未知の世界3
アメリカ留学前の最後の検診の日。
私はやごな病院に来ていた。
診察番号が呼ばれ、呼吸器内科の診察室に入った。
「かなちゃん、いよいよ来週アメリカだね。」
「はい!」
「今日までおとなしくしてたかな?今日の検査結果がよければ、アメリカへは行けるからね。
佐藤先生には、向こうでかなちゃんの検診をしてもらうけど、きっと忙しくてなかなか君の体調に気づけないと思うから、辛くなったらちゃんと言うんだよ。」
「はい、わかりました。」
「まぁ、大丈夫だよね。お父さんとお母さんもいるんだからね。
佐藤先生のお父さんは普段優しいけど、治療になると、、、まぁ、行けばわかるから。」
「え?なんですか?すごく意味深な言葉ですね。」
進藤先生はそれ以上教えてくれなかった。
それと、お父さんのことを知っている進藤先生に驚いた。
一緒に働いたことがあるのかなぁ。
「じゃあ、聴診するね。」
私は服を捲り、進藤先生の聴診を受けた。
それが終わると、いつもの喘息の検査。
最後に吸入を終えた。
吸入はそれほど苦しくなかった。
検査結果は今日の夜、進藤先生から幸治さんに判明次第連絡がくる。
進藤先生と別れ際、
「アメリカから帰ってきたら、まずは検査するからね。
それから、たまに僕がかなちゃんの様子を見に来るからね。」
と進藤先生に言われた。
まだアメリカへの留学が未知過ぎて、帰ってきてからのことが想像できない。
けど、無事に終わるといいな。