未知の世界3
午後からの勉強、幸治さんがそばで教えてくれた。
いつもなら気にしない距離が、ものすごく気になった。
私が勉強机に向かって、椅子に座ってる。
その右後ろに重なるようにノートを覗き込む幸治さん。
シーンっとなった部屋に、いつも気にならなかった幸治さんの吐息。
耳にその吐息がかかる度にゾクゾクする。
ノートを指差す幸治さんの指は細くて綺麗。
その指に触れてみたいと思ってしまう。
もう私は、幸治さんへの想いが止まらなくなっていた。