未知の世界3
一週間、打撲の様子をみるということだったけど、発作が出てしまったので、急遽、翌日から検査。
嫌だなぁ。嫌だなぁ。嫌だなぁ。
検査、、、採血、、、ピークフロー、、、吸入、、、、、
嫌だなぁ。ほんと、、、嫌だなぁ。
と思いながら、看護師さんの押す車椅子に座って、検査の部屋に向かう。
すると車椅子を押す看護師さんから、
「かなちゃん、すごくだるそう。大丈夫?朝、熱はなかったよね?計ろうか?」
と、声をかけてきた。
だるいんじゃないの。検査が嫌なの。
でも、そんなこと言えない。
「あっ、違います。だるいんじゃないんです。」
と返すと、看護師さんはホッとした様子だった。
車椅子が部屋の前でとまり、看護師さんが扉を開ける。
その部屋は、3階の処置室。
そう、ここは、私が初めて病院を訪れた時、幸治さんに検査してもらった処置室。
扉を開けた途端、私は逃げたんだった。
そんなことを思いながらも、車椅子は進んでいく。
診察するところには、進藤先生。
「おはよう。かなちゃん、すごく検査するのが嫌そうだね。」
とニコニコした顔で言う。
さっき看護師さんにも言われたけど、顔に出てる!?
「あっ、、、あの、、、そんなこと、ないです。」
と言うけど、疑わしい顔。
「血液検査も全てここでやるからねー。」
と進藤先生がいい、注射器を用意した。
えっ!?えっ!?
心の準備がまだっ!!!
「えっ!ここでするんですか?」
と戸惑う私に、
「えって、どこでやっても一緒でしょー?」
とさらりとかわす進藤先生。
「はい、腕出してねー。」
いやいやー突然、痛いでしょ。
それに大学に勤めてた先生だから、久しぶりの病院。ということな、久しぶりの採血。
採血って、ほとんど看護師さんがやるから、先生ってあんまりやる機会ないし。
といろんなことを思ってると、
「早くー。手を出して。」
と進藤先生。
なかなか出さない私の手首を捕まえ、引っ張った。
「はい、ゴム巻くねー。」
台に乗せられた私の腕は、気持ちとは裏腹に、しっかりゴムを巻かれている。
腕を引いてみても進藤先生にしっかり台に押し付けられて、動かない。
何度引っ張っても動かない。
チラッと上を見ると、
「かなちゃん?どうしたのかな?僕じゃ嫌かな?
佐藤先生にやってもらう?」
といい、私の後ろを見た。
えっ?
と思い、私が後ろを振り返ると、そこには、、、