未知の世界3
機械が止まり、私の鼻から進藤先生が手を離した。
「ケホッゲホゲホゲホゲホ。」
咳込んでから、ようやくまともに息が吸えた。
「はぁはぁはぁ」
疲れたっ。咳で体中が痛い。
咳が出るときは、お腹に力を入れるから、お腹が痛い。けど、お腹が痛くならないように、他に力を入れようともするから。そこが痛む。
「これじゃ、喘息は治らないなぁ。
小児科でもこうだった?」
と聞かれる。
嫌、小児科の時はもっと苦しくなかった。
吸入事態は嫌いだったけど、いつもそばには幸治さんがいたから、ズルはできなかった。
それに、、、
医大に入って、この吸入が口から吸うことで効果があり、また苦しくなることも知ったんだから。
「大学で学んだことが生かされてるんだね?」
ず、図星。
「今日から、朝、昼、晩と吸入!部屋に常に置くから!」
えっ?なにっ!?
やめてよう。
一日三回もこんなに苦しい思いをしないといけないの?
進藤先生を怒らせた私がいけないんだけどね。
私は吸入が終わってから、一言も喋れなかった。
何か言えば、きっと怒られるって分かっていたから。
その後、私は部屋に戻った。
発作が起きた時と同じくらい体はダメージを受けていた。
私は、いつのまにかまだ朝なのに、ベッドで寝てしまった。