未知の世界3
ペチッペチッ
頬に痛みを感じて起きると、目の前には進藤先生。
体が怠くて目がしっかり開かない。
「ゲホッ、ゲホゲホゲホ」
発作!?
知らない間に出てたみたい。
それで起こされたんだ。
「少しずつでいいから、自分のペースで吸ってみて。」
と進藤先生に指示される。
「スーッ」
とゆっくり吸う。
咳が出ない。むせてない。
「スーッ」
「そうそう、いい感じ。」
と言われ、進藤先生を見ながら呼吸をする。
私に指でオッケーと表し、
「このまま続けて」
という。
「スーッスーッ」
調子に乗って二回吸ってみる。
「ゲホゲホゲホ、ゲホゲホゲホ」
むせた。
「焦らなくていいよ。ゆっくりで。」
と進藤先生が言う。
それから三回も吸入器が止まっては付けてと動かし、ゆっくり呼吸を続けた。