男装騎士~それから~



「うん!」



向かってくる真っ直ぐなガキに。
いつかの自分を重ねる。


ただ強くなりたくて。



ただ、誰よりも強く。




誰かを護れる人間になりたくて。
誰かに必要とされる人間になりたくて。





我武者羅だった昔の自分。





「うわああああ!」



今は弱々しいパンチだけど。
いつかもっと背が伸びて。
逞しくなって。



こいつが言うように本当に母親を護ったりしていくのかな。




夢はいつだって明るくて前向きだ。
それにどう向かって行くのか。
それが一番大切だったりするのだから。





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