男装騎士~それから~



「レオ!」




執務室を覗き、中を見るとレオは机に向かって資料を手に難しい顔をしていた。
でも、私が声をかけると顔をあげその表情を緩ませた。



「ああ、ただいま」

「おかえり。これから、時間開くんでしょう?」

「ああ。これを読み終えたら、城下にでも行こうか」

「やった!」





レオは、城にいない王さまで有名で。
時間を見つけては城下におりて国民と交流を図り城下の様子を見まわっている。
そのため、国民はレオを慕ってくれていてとてもいい関係を築けているように見える。

だから、私たちのデートはもっぱら城下だ。




「ここで待っててもいい?」

「ああ。すぐすむから待ってろ」

「はい」




ソファに腰かけ、また真剣な表情に戻ったレオをこっそりと覗く。
かっこいい。
いつだって真剣で、まっすぐで、前を向いているレオが、かっこいい。





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