男装騎士~それから~
仕方ありません。
今日のところは私の方が折れて謝ってしまいましょう。
そして、あなたの事を認めているのだと。
だからこそ、厳しくいっているのだときちんと話して。
その上で、仕事をきちんとしてもらう。
取り乱してレオさまに慰められ気づくなんて。
我ながら情けない。
ですが、私にはそうして導いている人がいる。
支えたいと思う仲間たちがいる。
立ち止まってなど、いられないのですよ。
ユキのもとに向かって階段を上がり廊下に差し掛かった時。
廊下からやってきた人物にぶつかった。
「わっ!ごめんなさい!」
バランスを崩した私と、床に散らばる紙。
途方に暮れる状況に顔をあげると、その相手は案の定ユキだった。