男装騎士~それから~
レオの願いは、いつも真っ直ぐで。
私たちを力強く引っ張っていってくれる。
「俺が、その決意を揺るがずにいられるのは、グレンをはじめ多くの仲間がいるからだ」
「うん」
「俺と同じ方向を見て、一緒に国を守ってくれる奴らがいるからだ」
グレンに、ノアに、フラン。
カイだってそう。
そして、城に集う多くの騎士や使用人たち。
皆が同じ方向を見て、より良い国のために。
「だが」
レオが言う。
「お前を護るのは、この俺だ」
気持ちのいい風が二人の間を通り抜けた。
「お前を護るのは、この俺ただ一人」
力強い声が。
私の心を満たしてく。