男装騎士~それから~
「俺の、判断が気に入らないか?」
「・・・俺は、許されてはいけないと思ってる。死罪でも、十分だった」
それだけのことを舌自覚はある。
たとえどんな理由があったとはいえ。
「でもお前は、あの野党を生きたまま捕えろと命じたらしいな。それが答えなんじゃないのか。誰もが、生きて償うべきと、お前も思っているんじゃないのか」
「俺は・・・」
許されたかったのか。
許したかったのか。
活かすことで、自分も許されてもいいと思いたかったのか。
「過去は消せない。それでも、お前はここで生きて行かなくてはいけない。過去から逃げるな。立ち向かえ。お前の手は、人を護る手だ」
「・・・っ」
「お前が、自分を許してやれ」
許せなかった。
誰が、なんと言おうと。
こうして生きる場所を与えてもらっても。
自分が自分を許せなかった。
だから。
誰の言葉も、思いも届かなかったのか。
俺は、自分からも逃げていたんだ。