男装騎士~それから~
「カイ、どうかした?」
突然顔を覗き込まれ、ハッとする。
今は、ソウシと城下に買い物に来ていた。
仕事の一環だ。
騎士としての仕事にも、多少慣れた。
本当に、こんな生温いバツでいいのか、といつも思う。
俺はもっと、責められてもいいんじゃないか。
もっと、咎められてもいいんじゃないか。
俺は罪人。
それだけの事をした。
それなのに、レオさまもフランたちも、当たり前のように接して。
一番の被害者であるユキも・・・。
俺に笑顔を見せたりする。
甘い奴ら。
「・・・ユキは、どこから来たんだ?」
「ユキ?」
あいつの事が、気になるわけじゃない。
ただ、知りたいだけだ。