あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
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またマンションまでの道のりを二人並んで手をつないで歩く。

あれから私の心の中には申し分けない気持ちでいっぱい。

佐川さんの言う事を聞いていれば、きっと楽しい毎日が送れるんだろう。

でも後悔していない自分も居る。

きっと自信がないまま佐川さんのそばに居てもきっとダメになる。

そんな気がしてならない。

大学時代もいつも一緒に居ながら、すれ違ってしまった5人の思い。

だから今は誰とも卒業式以来連絡を取っていない。

私はその時の事を頭から追い出そうと、頭を振る。

佐川さんとずっと一緒に居られますように。

そのために必要な時間だと思いたい。

「どうした?萌香。」

心配そうに私の方を見る佐川さん。

どうも私はいつの間か立ち止まっていたようだ。

「佐川さん、日曜日はよろしくお願いしますね。私、緊張して何を言っちゃうか分かりませんけど。」
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