あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
私の言葉にゆっくりうなずく郁也さん。
「経験がないから分からないの。…私どうなっちゃうんだろう。」
そんな私の言葉に、安心させるかのような表情を見せて郁也さんは微笑んだ。
「…どんな萌香だって大丈夫。俺を信じてくれる?」
その言葉は何の変哲もないものだったけれど、郁也さんの気持ちが強く感じられて私の気持ちを解放した。
私の頬を撫でている郁也さんの手に私の手を添える。
「…お願いします。」
震える声で何とかそう郁也さんに伝えた。
郁也さんが微笑むのが分かった。
「俺に任せて…。」
そう言って郁也さんの顔が私に近づく。
私のドキドキが郁也さんに聞こえてしまいそう。
そう思った瞬間、唇が塞がれた。
初めは楽しむように軽く、そして段々と徐々に激しくなっていく郁也さんの息遣い。