あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
そうして私の身体の中心を手でなでる。

「大丈夫、ちゃんと濡れているから。」

それだけの感触に私の身体はびくりと反応した。

その中心に何かがあてがわれている。

「郁也さん…。」

そうつぶやく私に、郁也さんはまたキスをする。

「お願い、呼び捨てにして。」

困ったような郁也さん…いや郁也の表情。

「いっ…、郁也…。」

私のその言葉にニッコリと笑う郁也。

ダメだ、あてがわれている部分が何だかおかしい。

そこばかりに意識が行ってしまう。

「ちょっと痛いかもしれない、少し力を抜いて。」

私の中に何かが入ってくる。

そう思った。

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