あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
そして私を抱きしめた。

「来週には萌香のご両親にも挨拶しないとな。」

私達は微笑み合った。

今日は透さんが車で送ってくれるそうだ。

私がシャワーを浴びている間に連絡したらしい。

どうも郁也のご両親との対面の後の昼食の会食には、透さんも同席するらしい。

昨日の今日で、どうも私は透さんに顔を合わせにくい。

「透だけなら大丈夫か?」

そんな風に着替えながら、私を気遣ってくれる郁也。

どちらかというとちゃんと理由を話せない私はものすごく申し訳ないように感じる。

「私より透さんの方が嫌じゃないかな。」

私のつぶやいた言葉を郁也は聞き逃さなかった。

有美は透さんにどこまで話しているんだろうか。

昨日の私達の様子を見たら、きっと透さんだって有美に理由を聞くだろう。

「透からラインが来ていた。萌香の様子はどうかって。俺は今日遠慮した方が良いんじゃないかって心配していた。」
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