あなたに包まれて~私を分かってくれる人~

そしてお父さんが口を開いた。

「萌香の父です。今日はよくお出で下さいました。」

「佐川郁也です。早速ですが本題に入らせていただきます。」

そして郁也は話し始めた。

「今日は結婚の許可をもらいに来ました。」

その一言に両親と慎に一瞬安堵の雰囲気が漂う。

それに構わず、郁也は続けた。

私とは今の会社で知り合った事。

自分は山中建設の跡取りだという事。

そして今月中で今の会社を退職して、山中建設に戻るという事。

私の意志を尊重して、まだしばらく私は今の会社で働くが、1年ほどで山中建設へ転職させて、自分の秘書を務めて欲しいという事。

半年ほどしたら、結婚と転職の準備も兼ねて、一緒に住みたいという事。

それから会社の跡取りとしてのお披露目も兼ねて、きちんとした結婚式を挙げたいという事。

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