あなたに包まれて～私を分かってくれる人～

事務所に戻って、私は力なく自分のデスクに座る。

どうして？

何でこのタイミングで、私の前に現れたの？

私の中にもやもやしたものが渦巻く。

最悪だ…。

私はただ動揺していた。

「相原さん。」

そこに入っていたのは山根さん。

「今、面接しているんだろう？どんな奴だった？…あれ、相原さん。」

私には全く山根さんの声が入って来ない。

「相原さん、何かあった？」

心配そうに少し大きな声を出す山根さん。

「えっ？あっ、何か用事でもありましたか？」

私はやっと我に返った。

「今の相原さん、何か変だったよ。どうしたの？」