あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
私の身体の中心は熱くて…。

そして郁也はそのまま私に身体を預け、また私の背中はベッドに縫い付けられた。

でも私達の身体は離れない。

「萌香、こないだとは違うな…。そんなに締め付けられると俺がイッてしまう。」

郁也が私の顔を覗きこんだ。

「分からないよ。そんなに私、力が入っているの?」

私は郁也にそんなふうに聞いた。

自分の意識が、私の中に居る郁也に集中している。

「…感じているって事だな。」

郁也は少し余裕を取り戻したかのように、私に微笑んだ。

正直その後、郁也が動き出したところぐらいまでしか私の記憶はない。

今までとは違う何かが、私の中で弾けた。

その時の私は郁也を自分の身体全部で感じている事しか分からなかった。











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