あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
30
「たまたまこの近くに居て良かった。有美さんから透に連絡があって、すぐに俺に知らせてくれた。」
店を出るなり、郁也は私の肩を抱いた。
そしてそのまま電車に二人で乗った。
「有美さんは自分が行っても、あいつを説得できるか迷ったらしい。そこで透と一緒に向かうつもりで連絡をしたらしい。」
そして私をじろりと見下ろした。
「なんで俺に真っ先に連絡をくれないんだ?俺は心配で、もともとこっちに迎えに来るつもりでいたのに。」
私は拗ねたような顔をした。
「だって郁也に連絡したら、仕事を置いてきちゃうでしょう?周りの人に迷惑を掛けてしまうわ。」
「今日は接待だったんだ。親父と行く予定だった。でも萌香の所に行かなくてはならなくなったと言ったら、理由も聞かずに送り出してくれた。接待は親父一人で大丈夫だからって。」
多分郁也はお父様に有無を言わせなかったんだろうな。
そんな様子が目に浮かぶ。
「私、郁也の会社に行く。」
店を出るなり、郁也は私の肩を抱いた。
そしてそのまま電車に二人で乗った。
「有美さんは自分が行っても、あいつを説得できるか迷ったらしい。そこで透と一緒に向かうつもりで連絡をしたらしい。」
そして私をじろりと見下ろした。
「なんで俺に真っ先に連絡をくれないんだ?俺は心配で、もともとこっちに迎えに来るつもりでいたのに。」
私は拗ねたような顔をした。
「だって郁也に連絡したら、仕事を置いてきちゃうでしょう?周りの人に迷惑を掛けてしまうわ。」
「今日は接待だったんだ。親父と行く予定だった。でも萌香の所に行かなくてはならなくなったと言ったら、理由も聞かずに送り出してくれた。接待は親父一人で大丈夫だからって。」
多分郁也はお父様に有無を言わせなかったんだろうな。
そんな様子が目に浮かぶ。
「私、郁也の会社に行く。」