あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
その横で同じ様子の有美。
どうして二人がそんな様子なのかというと…。
どうも私達が結婚しないと、透さんと有美も結婚出来ないらしい。
透さんは誰に何を言われたわけではないのだけれど、会社の立場上、それは常識だと言ってのけた。
「とにかく二人は早く結婚してくれよ。後ろがつかえているんだから。」
透さんが有美の肩を抱く。
「はいはい、また詳しい事が決まったら、真っ先にお前に話すよ。」
郁也は呆れたように、透さんにそういうと、私の方を見た。
「さっ、うちに行こう。」
私と同時に、透さんと有美もうなずいた。