あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
俺が前の会社で、萌香だけにはぶつかれなかった理由をまざまざと見せられているようだ。

ただ…。

真面目過ぎる。

不器用で時間がかかっても、自分が納得出来るところまで仕事をこなさないと、帰ると言わない。

俺は萌香に先に帰ってもらって、夕食と共に俺を出迎えて欲しいのに、結局今は一緒に帰る事になってしまう。

まあ、それはそれで萌香と一緒に居る時間が長くなるって事なんだから、俺にとってはどちらでも良いんだが。

「…郁也…。」

萌香が寝言で俺の名を呼んだ。

ダメだ、可愛すぎる。

俺は萌香を抱き上げた。

寝室のベッドにゆっくりと萌香を横たえた。

「んん…。」

萌香が目を覚ましそうだ。

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