あなたに包まれて~私を分かってくれる人~

佐川さんが苦笑いしている。

そして佐川さんはこちらへ近づくと、ベッドの端に腰を下ろす。

「すいません…、私…。」

もう私は恥ずかしくて、布団で顔を隠す。

「おかげで良いもの見せてもらった。」

そう言って佐川さんは自分のスマホをこちらに向けた。

それは私の寝顔。

ばっちり写っている。

「佐川さん!」

私は慌ててスマホを掴もうとして、思わず手を伸ばす。

でもそれは簡単に遮られ、意地悪そうな、そして楽しそうな表情をしている佐川さん。

「萌香の弱み握っちゃった。」

「それ、どうするつもりですか?」

私は布団から出ると、佐川さんに聞く。
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