あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
本当にまれだが、お昼休みにも電話がかかってくる事もあるので、事務所から出られない。

この事務所には、基本社長と私と小夜子さんがいるだけ。

一番奥にある社長の席は、今も空っぽだ。

社長は一日の大半を外で過ごすため、小夜子さんが帰ってしまうお昼からは私一人の事が多い。

でも本当にこの会社は居心地が良い。

営業部に8人、工務部に5人、社長も含めてみんな男性。

女性は小夜子さんと私だけ。

だからいわゆる女同士の面倒くささがない。

女同士の付き合いがあまり得意ではない私にはうってつけの職場かもしれない。

私はそんな事を考えながら、おにぎりを食べ始めた。









< 8 / 400 >

この作品をシェア

pagetop