初恋マネジメント







「……三橋くん」


「はい」


「ユーカ、って、まさか、……いや、違うと思うんだけど、」


「キャプテンの彼女の、優花さん。知ってますよね?」


「……」




何さらりと言ってやがるんだコイツ。



思わず絶句して目を見張った。


危なく貴重なカレーまんを地面に落してしてしまうところだった。




「キャプテンのこと好きな紗奈先輩と、優花さんのこと好きな俺とで手え組んだら、いろいろ都合いいと思いません?」


「いやいやいやいやいや、あんた何言ってんの!?」




いくら健太が温厚な性格だからって、さすがに先輩の彼女奪る気でいるってのはまずくないか!? 


つーか逆にすごいわ!




「で、でも、好きな人が幸せなら身を引くんじゃなかったの!?」


「バカですね紗奈先輩。俺は、キャプテンより優花さんのこと笑顔にさせてあげられる自信があるから言ってんすよ」




うわ、すっごい自信。ていうかさりげなくあたしのことバカって言ったか?



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