初恋マネジメント
照れ隠しのためか、あたしの背中をバンバン叩いてくる三橋くんは、真っ赤になった顔を腕で覆い隠す。背中痛いんですけど。
……ていうか、ホントに本気で真面目に好きなんだ。
ピュアっていうか、重症っていうか。
これがほんとに、学校1のプレイボーイだった三橋秀也?
ファンの女子が見たら泣くだろうよ。
若干呆気に取られつつも、まあいい傾向ではあるのかな? と思いながら未だあたしの背中を攻撃してきてた彼の手を避ける。いい加減にしろ。
「つーわけで紗奈先輩、今日も初恋指導お願いします!」
「……どうせ拒否権なんてないでしょ」
不機嫌に言えば、三橋くんはちょっと困ったように笑って肩を竦めて見せた。