初恋マネジメント
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「ハイ、今日はピザマン」
「……ありがと」
三橋くんが差し出してきたコンビニ袋を受け取り、その中から紙に包まれたピザマンを取り出す。
例のごとく、恋愛相談の報酬は150円のピザマン一つらしい。
まったく狡い。
昨日と同じく、コンビニから徒歩2分の公園のブランコに並んで座った。
「いやーそれにしても、片想いって難しいっすね」
「難しい?」
「俺、片想いとかしたことないんで」
さらりと嫌味かクソコイツ。
内心毒づきつつ、ツッコんじゃ負けだと自分に必死で言い聞かせる。
そりゃあ、それだけ顔が良けりゃあ女なんて選びたい放題なんでしょうけどねムカつく奴。
「優花さん、どうやったら俺のこと好きになってくれますかね」
「知らない。つーか今までの女子にはどうやって好かれてたのよ」
「大体は適当に押し倒しとけば思い通り扱えてたんすけど、優花さんは大事にしたいんでしないです」
「うわ最低」
割と本気でドン引いて軽蔑した視線を彼に向けるけれど、当の本人は特に気にしている風はない。