初恋マネジメント

……そういえばそもそもあたし、ほんとに話を聞くくらいで協力という協力は何もしてこなかったんだよなあ。


あれ、そう考えるとあえて宣言する必要もないような気がしてきたんだけど？



せっかくお姉ちゃんみたいって慕ってもらって、こんなに信頼してもらえてるのに、……今さら関係を壊すようなこと言える？　言わなくてよくない？



黙っていた方がいいんじゃ……？




「――て、いや、違う違う！　それじゃダメだろって！」


「……だめ、って？」


「……あ、こっちの話」




思わず声に出てしまった。不思議そうにあたしに視線を遣る三橋くんに愛想笑いを浮かべて、太ももの上で拳を握る。



――でも言うんだって。……あたしの気持ちの問題っていうか。


応援するって言ったことは、一瞬の気の迷いだったこと、分かってもらう。



覚悟決めろ、あたし。