初恋マネジメント




とか思っていれば、

「一つ目の理由は、紗奈先輩、一途だし片想いのベテランだなって前から尊敬してたんで」

さらりと爆弾を落とされた。




片想いのベテラ……!?




「な、なんのこと……」


「先輩、キャプテンのこと好きっすよね!」




にっこりと微笑んで言う三橋くんは、あっさりと長年誰にも打ち明けられなかったあたしの密かな恋心を見透かす。


嘘でしょ!? なんでバレてんの!? 




「はあ? そんなこと、だ、誰が言ってんの……っ」




内心の動揺を悟られまいと必死に平静を装うけれど、分けられた前髪のせいでオープンな額には冷や汗が浮かび、声は震えた。


お願いだから気付かないで、気付くな、気付くんじゃねええええ!


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