初恋マネジメント
「ちょ、ちょちょ、ちょっ! 待て待て待て、な、なにすんの! 重たいんだけど!?」
ぎゅーっと抱きしめられる、というよりはしがみつかれるように体重を掛けられて、倒れこみそうになるのを必死に踏ん張る。
「……あーあ。恋愛するのってこんなにしんどいんですね」
「……あのさあ、そういう風に弱ったとこ見せられたら、……あたしが無理やり突き放せなくなるの知ってて言ってるでしょ」
「あはは、ばれました?」
「バレバレだ。ムカつく」
「……」
口先だけで笑った三橋くんは、あたしの肩に顔を埋めたまま黙り込んだ。
……お姉ちゃんみたい、なんて言われたら、簡単に振り払えるわけないじゃん。
結構嬉しかったもん、そう言われて。
あたしだって、三橋くんのこと弟みたいに思ってるし、情なんてとっくにわいちゃってる。
頼られて悪い気はしないのだ。
たとえ公園内の小学生の視線が一斉に集中する羞恥を感じようと、耐えてやるとも……!