beatitude
「beatitude」

バスケ



「わっ、今年こんなに来てくれたんだね!」

先輩は嬉しそうににっこり笑った。

「10人も来てくれたよ!ありがとうね」

その隣にいた先輩もにこにこしている。

今日から仮入部が始まった。
休み時間はどこの部活へ見学へ行くかの話題で持ちきりだった。

小学校の時も部活の話はよくしていたけれど
実際見学できることになると、物凄く迷った。

でも、まだまだ日にちはあったので
とりあえず皆が行くと言っていたバスケ部へ見学に来ることになった。

「えっと、桜ちゃんだよね!で、美沙ちゃんと…菜月ちゃん!」

もともと、前は同じ小学校だったので
何人かの先輩には名前を覚えてもらっていた。

「じゃー、どうしよ!先生まだ来ないから
 取りあえずシュート打ってていいよ」

ボールを持って突っ立っている1年生に向かって
琴音先輩が声を掛ける。

琴音先輩は2年生で、物凄く可愛らしい感じの人だった。


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