エンディングのあとで
「ところで、カイン様はこの後どうするの?」
「そうだな。とりあえず・・・」
そう言うと、カインはメルダを横目で見る。
「お前の宿屋に住み込みで働かせてくれないか?」
「え!?」
「俺体力もあるし、この顔で客寄せ出来ると思うんだがな」
な、何を言ってるのこの人!?
家で働く!?グランと共に戦ってきた仲間が!?
「そ、それは家の父と母に聞いてみないと・・・。ってうちみたいな宿で働いていいの?魔王を倒した仲間がこんな宿の仕事なんて」
「魔王を倒したからこそ、俺にはもう目的も目標もないんだ。俺を迎えてくれる故郷もないしな。・・・だからこそだよ」
カインは切なさを含んだ笑顔を見せる。その笑顔に胸が張り裂けそうになる。